奈良県の中央部に位置する明日香村は飛鳥時代に栄え、歴史と文化の溢れる地として有名である。緑豊かな山々に囲まれた明日香村には、素朴な集落や古墳等がなだらかな丘陵と相まって、長閑な田園風景が八方に広がる。
11月7日〜8日、明日香村役場地域づくり課の応募により、日本各地から11人が選ばれ、明日香村真弓集落で農業体験をすることになった。
7日(初日)
7日は立冬の日。
快晴に恵まれて農業体験の皆さんは地元営農組合と農家の指導のもと、玉ねぎを植える作業に取り組む。
耕うん機で楽しい初体験
肥料を撒く
参加者らは皆農作業が初体験で、地元の方々の熱心な指導のもと、しっかりと苗を土に植えた。来年(2010年)6月頃には玉ねぎの収穫シーズンを迎える。
その後、田畑の大根や野菜等を収穫し、夕食の準備に取り掛かった。
交流会で真弓集落営農組合長の浅山友造は、「先祖の遺したこの土地を有効に使いたく、また農業体験を通じて地元の八百屋を広く知らせたい」と切実に語った。
交流会の後、参加者は4組に分かれて各農家に泊まった。
8日(2日目)
8日も続いて秋晴れの好天気。
午前はゆずの樹を植える体験と丘陵地帯の草刈、耕地づくりが続く。
参加者らは朝から一生懸命にゆずの苗を立てて、水と汗も根元に注いだ。ゆずの樹が実を結ぶまで10年はかかると言われ、各自の名札でメッセージを記入し、明日香村に一株の想いを寄せた。
収穫
生姜の畑で
収穫の風景
農業体験の皆さんは農家の育った新鮮野菜をいっぱい頂いて帰途に立った。
明日香村の人々と名残を惜しみ、車窓から手を伸ばした。振り返ると耕す郷愁は潮波に込み上げ、古里の苦労まで偲んだ。
明日香村の秋
木の枝もたわわに実がなっている