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春一番の神馬牽参

神様に仕える神馬
神馬牽参(しんめけんざん)

 伊勢神宮には古くから毎月1日に朔日参り(ついたちまいり)の風習があり、無事に過ごした1ヵ月を感謝し、新しい月の無事をお祈りする神領ならではの美風を持つ。朔の語源は逆さと月を合わせた漢字で、月が一周してもとの位置に戻ったことを意味している。
 早朝の神宮には清らかで、何度も足を運んでいたが、春一番の4月1日に神馬牽参(しんめけんざん)にも出合った。神馬牽参は毎月1日、11日、21日の朝8時前に執り行われている定例行事で、神馬は神様に仕える馬として皇室から贈られた晴勇号という御馬。色鮮やかな頭絡と菊花紋章のつけた馬衣をまとい、悠々と玉砂利の参道を歩く姿に多くの参拝客を魅了し、あちこちでカメラマンらも待機していた。
 御正殿前に着くと、神職に合わせて晴勇号は階段の下で深々と頭を下げていた。その後、内宮の馬厩に連れられ、大役を終える。

神馬牽参
静かな参道を歩く

神馬牽参
御正殿の前で